【放射線治療?】 【X線治療?】  違いを分かりやすく解説!

キソ知識

――この疑問、実は多くの患者さんやご家族からよく聞かれます。

私自身も医療現場で説明するたびに「ややこしいな」「もっと分かりやすく知りたいな」と感じてきました。

がん治療の選択肢が増える中で、正しい知識を持つことはとても大切です。

この記事では、そんな“もやもや”を一緒に解消していきましょう。

 

結論から

X線や陽子線は「放射線」という大きなグループの中の一つの種類です。

つまり、放射線治療は“総称”であり、その中の一つがX線治療や陽子線治療です。

放射線とは?

放射線にはいろいろな種類があります。

α線、β線、γ線、X線、電子線、陽子線、重粒子線、中性子線…と多彩です。

この中で、どの種類の放射線を使うかによって「X線治療」「陽子線治療」などと呼ばれます。

そして、これらすべてをまとめて「放射線治療」と呼びます。



X線治療が一番メジャー

日本全国で約800施設がX線治療を行っています。

高額な装置が必要なため、主に大きな病院に導入されています。

一般的に「放射線治療」と言うと、X線治療を指すことが多いのが現状です。



それぞれの放射線の使い分け

 

X線:体の深部にあるがんの治療に使われます。X線は体を突き抜ける力が強く、治療部位だけでなく通り道の正常組織にも影響が及ぶ可能性があります。

 

電子線:皮膚や浅い部分のがんに使われます。

 

陽子線・重粒子線:体の中で止まる性質(ブラッグピーク)を持ち、ピンポイントでがんにエネルギーを集中できるため、周囲の正常組織への影響を抑えやすいのが特徴です。

 

まとめ

放射線治療は、X線治療や陽子線治療など、さまざまな種類の放射線を使い分ける治療法の総称です。治療の目的やがんの種類、部位によって最適な放射線を選びます。

放射線治療=X線治療ではなく、患者さんの病気に合った方法がある――これが現場で大切にされている考え方です。

「どの治療が自分に合っているの?」と迷った時は、遠慮なく医療スタッフにご相談ください。

きっと最善の方法を提案してくれるでしょう。



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