【放射線治療の副作用】について 共通事項

病気別の注意点

「放射線治療って、よくわからなくて怖い…」

そんな声をよく聞きます。

放射線治療は、たしかに分かりにくいもの。でも、実は“当てた場所だけ”にしか影響が出ない治療です。

結論から

放射線治療の副作用は、照射した部位によって異なります。



副作用は、照射した部位によって異なるってどういうこと?

放射線治療の副作用は、全身に起きるわけではなく、放射線を当てた部位の近くにだけ生じます。
つまり、放射線が当たった場所にしか影響がないのです。

難しい言葉でいうと、放射線治療は「全身療法」ではなく「局所療法」といいます。
局所(照射した箇所)にしか、効果も副作用も出ません。


副作用は治らないの?

「副作用が出たら、一生治らないの?」
そんな心配もよく聞きますが、必ずしも治らないわけではありません。

放射線治療の副作用は、障害が起きる時期によって、「急性期」と「晩期」の2つに分かれます。

急性期障害(急性期反応)

放射線治療中から治療終了後、数週間~1か月程度までに現れる副作用です。
症状は、照射した部位の皮膚炎(赤みやヒリヒリ感)、粘膜炎、むくみ、吐き気、下痢、白血球減少などがあります。
急性期障害は治療終了とともに徐々に回復することが多いです。

晩期障害(晩期反応)

治療終了から数か月~数年経ってから現れる副作用です。
主な症状は、皮膚や組織の硬化(線維化)、慢性炎症、潰瘍、壊死、神経障害、血管障害、白内障、などがあります。
晩期障害は一度発症すると治りにくいことが多く、長期的な経過観察が必要です。
がんが治った後に長期生存が見込める場合、特に晩期障害を起こさないように気を付けています。

部位によって生じる副作用は別記事で

部位ごとに起きる可能性がある副作用をまとめます.

詳細はそちらの記事をご覧ください。

まとめ

・放射線治療は「局所療法」。基本的に、照射した近くにしか効果や副作用は起きません。

・副作用は「急性期」と「晩期」に分かれます。

・急性期障害:治療中~終了直後に現れる副作用。多くは回復します。

・晩期障害:治療終了から数か月~数年後に現れる副作用。治りにくいことがあります。

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